福島原発の現状

福島原発事故が発生したのは2011年3月11日です。
そして、その2日後に水素爆発が起こりました。
多くの人がテレビで映像を見たことでしょう。
それから福島原発は冷却のための作業を行わなければならなくなったのです。
同年10月の時点での状況について紹介しましょう。
危機的な状況は脱したとは言え、原子炉が落ちつているわけではありません。
冷却を続けながら、燃料が再溶融してしまう危険性があるのです。
原子炉を停止させるためには冷温停止状態にする必要があります。
つまり、安定した低温になるように燃料を冷やすのです。
そのために注水作業が続いていました。
何らかの原因で注水が停止した場合は、38時間後に燃料の温度が上昇して、溶融すると試算されています。
そうなれば放射能がまた放出されるのです。
現場での作業と並行して、事故に関する原因や対応についての調査を行っています。
その中で福島原発の運転手順書が非常時に役に立たなくなっていたことが明らかになっています。
非常用ディーゼル発電機が動いていることを前提とした手順書だったからです。
福島原発はこの時点でも予断を許さない状況なのです。

東京電力は子会社などの作業員を中心として、現地の状況改善を目指しています。
報道機関を中心として、たくさんの目で福島原発の推移を見守っていかなければなりません。
福島原発の廃炉までは何年もかかると考えられているのですね。
現地の人にとっては休まらない日々が続くことになります。

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