福島原発と補償
東京電力の福島原発事故の補償問題について考えてみましょう。
福島原発の事故自体が前代未聞の規模ですから、その補償もかなりの額になると考えられています。
また、放射能汚染により被害者が広範囲に広がっていることも補償を難しくしているようです。
東京電力の賠償額は当面だけでも4兆5千億円以上になると考えられています。
この金額は東京電力の経営自体にも影響する金額となります。
そのために東京電力は国の支援を仰ぐ必要が出てくるのです。
具体的な損害賠償についての進め方は2011年9月に発表されています。
それによれば、請求書用紙の発送や受付を9月のうちに開始して、10月からは支払いを始めるとしています。
被害が長引くことによって、賠償金の支払いを求める人たちが多いためと考えられます。
損害賠償についてはいくつかのグループに分けられるようです。
仮払い補償金を受け取っている人たちは、それぞれの仕事の状況に応じて請求書を作成することになっています。
それから、被害概況申出書を提出した人は、申出内容に応じた請求書の作成を求めています。
最後にまだ請求自体をしておらず、これから損害賠償をしようとする人です。
補償される損害の範囲は休業しなければならなかったための減収と、風評被害などの営業損害、それ以外に発生する費用となっています。
事故によって商品を回収しなければならなかったり、廃棄したりするための費用です。
もちろん、これらの損害は放射能汚染によるものだけであり、地震や津波による損害は対象となりません。
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